皆様こんにちは。
耐震解析室 山下です。
前回ブログでは代表清水のほうから「三次元耐震解析」の説明がありましたが、
今回は実際にどのような解析を行うのか、三次元解析の必要性の2点を説明させて頂きます。
構造解析を行う前では、ほとんどの場合意匠設計が終わり、
あとは確認申請に提出するだけという状態でご依頼を頂きます。
そこから建物の構造計算(許容応力度計算)を行い、三次元解析を行います。
ですが、構造計算の結果には何百種類という結果があるんですね。
耐力壁の位置・数、柱の位置、梁の大きさ、金物の大きさ、建物の重量、社内の安全率等といった多数ある条件の中では、構造設計者によって出てくる計算書というのは違ってきます。
これまでのような三次元解析という技術がなかった時では、「構造計算をしていればいい」と思っていたものが、三次元解析を行うことによって、計算結果による違いが目で見てわかるようになったんですね。
私たちは一度建物の構造計算をした後、三次元解析を行い、損傷が大きいようであれば、
耐力壁の位置・数、柱の位置等を変えて、再度構造計算を行います。
再度構造計算を行った後、改めて三次元解析を行います。
損傷が少なくなるまで、上記の繰り返しを多い時では100回以上行うことになります。
ということは、100以上の結果(構造計算書)ができていることになります。
この技術があるのであれば、構造計算だけしていればいいということではなく、
その「計算結果でいいのか」を考えなければならないのではないでしょうか。
今後は現在の法律と構造の現状をお伝えできればと思います。