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【意外と知らない?!】建築基準法のお話


皆様こんにちは。

耐震解析室 山下です。

 

本日は現在の建築基準法についてお話しさせて頂きます。

 

日本の住宅の構造は何を基準に検討されているかといえば、

もちろん建築士が「建築基準法」(以後、建基法)に則って計画しています。

 

ある程度ラフに説明すると、

建基法で定められているいくつかの項目をクリアすれば建物を建てることができます。

 

その中、建基法では

数十年に一度起こる地震「稀に起こる地震」に対して損傷しない、

数百年に一度起こる地震「極稀に起こる地震」に対して倒壊しない、

上記を想定しています。

 

では実際に建基法をもとに計画された建物というのは、

本当に地震に耐えられるのでしょうか?

 

 

・・・。

 

 

これはわからないんですね。

 

 

起こってみないと分からないんです。

本当に耐えられるかどうかも分からないんです。

地震が起こって初めて気づきます。

 

敷地形状、お客様の要望、地域等が違えば建物の間取りも変わります。

ある程度安定している建物もあれば、あきらかに無理をしている(大空間等)建物もあります。

 

そんな建物も建基法の項目をクリアすることで建てられるということは、

そこまで難しい項目ではないということです。

法律を否定するわけではありませんが、それで上記の地震に耐えられるとは思えません、、、

※どんな項目かは今後のブログで説明いたします。

 

これがいわゆる、前回代表清水のほうからありました最低限の基準ということです。

しかし、この最低限の法律を守れていない会社もあるんです。

建物のほとんどは、建物を建てる前に、

建てて良いかどうかの許可を頂きます。(確認申請といいます)

 

確認申請には、

建物の概要を記載したもの、平面図等、構造検討資料、設備図等が必要になります。

 

ですが恐ろしいことに、

戸建て住宅程度の小規模の建物は、

構造検討資料の提出を省略(図書省略)していいという特例があります。

 

通常建築士が構造の検討をしなければなりません。

しかし実態としては、この特例を利用して、

構造検討していない会社も多数あります。

 

なぜかというと、図書省略のはずが、構造検討しなくて良いと勝手に解釈しているんです。

「知ってる?構造検討必要ないんですよ!」という声もありました。

 

もう地震に耐えられるかどうかは確かめようがありません。

 

構造検討にも様々な方法があり、外注すると費用も発生いたします。

その費用を省くために構造検討を省略しています。

 

これといって耐震等級の話や、構造計算をしている、三次元解析をしている等の説明もなく、

あきらかに計画費用が安い場合は注意が必要かもしれませんね。

 

構造検討していないのですから、大空間や、大きな吹き抜けのような難しい計画も、

簡単にできてしまいます。

見た目はおしゃれで開放性があるかもしれませんが、実は危険な建物の可能性もあります。

 

実態の話をしましたが、「耐震の見える化」ができるようになった今では、

危険性を隠すことができなくなるため、住宅購入者も安心して住まうことができるのではないでしょうか?

 

ご覧いただきありがとうございます。

次回は構造検討のレベルについてお話しさせて頂きます。

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